重症心身障害者施設での働き方を紹介します。内容を確認して働いた時のことをイメージしておきましょう。
入所者への対応は24時間365日で行うため、夜勤のあるシフト制が基本です。ただし、療育活動や機能訓練は日中に行うので、それらに携わる職種は日勤がメインになります。看護師は医療的ケアを担うのでシフト制です。雇用形態は正社員に限らず非常勤やパートもあります。条件は施設によって異なりますが、参考までに独立行政法人国立病院機構の初任給を紹介します。独立行政法人国立病院機構では、看護師の初任給は大卒で20万7,200円、3年制の短大卒で19万7,900円、2年制の短大卒で18万9,600円です。
出勤した際、まずは情報収集を行います。自分以外に誰が出勤し、入所者にどういった変化があり、接する際にはどの点に注意すべきなのかなどを確認します。確認項目は多岐に渡ります。入所者の様子は毎日変化するので、適切なケアを提供するためにも情報収集は必要不可欠です。通所型の場合は利用者の送迎も行われます。
環境整備も非常に重要な仕事です。重症心身障害者施設は一般的な事業所と異なる点が多いです。医療的ケアを提供するため、環境整備がなされていなければ重大な事故につながるリスクが高まります。入所者に必要な医療器具が揃っているか、処置を行うための準備ができているかなど、安全かつ快適に過ごせるように環境整備を行いましょう。
入所者の日常生活全般をサポートするため、食事介助や入浴介助などを行います。重症心身障害者は基本的な動作を行うことが困難な状態です。本人の様子に合わせて食事量を調節したり、スプーンを使って口に運んだりといった配慮が求められます。口から食事ができない場合は、管から胃に食事を注入します。入浴介助に関しても十分に注意しながら進めなければなりません。身体が小さい児童の場合、ベビーバスを使用します。逆に、身体が大きい入所者の場合はストレッチャーなどを使用することになるでしょう。
1日の活動や業務を終えたら、その日のうちに看護記録を残します。今後も引き続き入所者の健康を守り適切なケアを提供するためにも必須の作業です。その日の活動や食事の内容、健康状態などを記入します。入所者の状態はそれぞれ異なるので、毎日看護記録を残して細かい変化にも対応できるようにしておかなければなりません。通所型の場合は利用者の送迎を行います。安全に家まで帰れるよう、最後まで気を抜かずにサポートしてください。
重症心身障害者施設には看護師以外にも様々な職種が在籍しています。それぞれの分野を担当する専門職と密に連携しながら業務を進めることになるので、事前にどういったスタッフがいるのかを確認しておきましょう。
転職を成功させるポイントはいくつかあります。その中でも特に重要なのが、転職エージェントの利用です。アドバイザーによる転職サポートを受けることで、多忙な看護師でも無理なく転職活動を進められます。
勤務形態や給与が自分の希望に合っているかを確認してください。その上で、具体的な仕事内容を見ていきましょう。医療的ケアの実施だけでなく、情報収集や環境整備、介助業務など看護師が行う仕事は多岐に渡ります。